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 vol33. 労務管理における事業主の説明責任( 3 )

 今回は、人事考課の結果に関する事業主の説明責任について考えてみることにします。 近年、成果主義的な人事制度の普及に伴い、人事考課の結果が従業員の処遇を大きく左右する企業が増えつつあります。そのような企業において、人事考課の結果につき従業員に対し何らかのフィードバックを行うことは、当然の要請と言えるでしょう。
問題は、誰が、どの程度まで、人事考課の結果をオープンにするべきか、ということです。これに関しては、そもそも企業によって人事考課のシステムは異なるわけですから、各企業の実情をふまえて、個別に考えていくべきだと考えます。あえて準則らしきものを抽出すれば、「厳しい結果になった従業員に対しては、より丁寧な説明が必要である。」といったルールが挙げられます。また、単に評定結果(例えば、AとかBといった評定値)を開示すれば足りるのではなく、何ゆえそのような結果になったかを示唆することが肝要です。 では、従業員が「会社側の説明では納得できない。」として、より詳しい説明を求めてきた場合には、どのように対処すべきでしょうか。何も従業員の要求を丸飲みする必要はありませんが、リスク管理の観点からは、何らかの説明の追加を行うべきだと考えます。また、従業員への説明に際しては、要点を記した書面を交付し、きちんと説明したという証拠を残しておくことが必要です。
このように、人事考課の結果が大きく物をいう人事制度を採用する場合には、会社側として、それ相応の対応が要求されます。我々社会保険労務士が企業の人事制度設計に関わる場合には、事業主の説明責任を視野に入れた制度作りが不可欠だと考えます。

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