| 今回のパート労働法改正(2008年4月施行)により、新たな事業主の義務として、パートタイマーの待遇に関する説明義務が明記されました(法13条)。これは、パートタイマーから求めがあったときには、その待遇の決定に当たって考慮した事項について、当該パートタイマーに説明しなければならないとするものです。私は、この規定は、実務上、相当な機能を発揮するのではないかと考えています。
この説明義務の対象となりうるのは、パート労働法によって事業主に課せられている「パートタイマーの雇用管理の改善に関する措置」全般に係るものであることに留意しなければなりません。例えば、賃金の決定方法(法8条)のように事業主の努力義務とされている措置に関するものも含まれていますので、注意が必要です。
ただ、説明が必要となるのは、パートタイマーから説明を求められた場合に限定されるため、一見、あまり機能することがない規定のようにも思えます。しかし、労働者サイドから見ると、説明を求める「法令上の権利」を保障するこの規定は、待遇に不満があるパートタイマーにとって大きな武器となるでしょう。おそらく労働組合、労働側弁護士などからは、パートタイマーに対し、この制度を積極的に活用するように働きかけがあるものと思われます。
事業主としては、パートタイマーの待遇を決定する際には、「何故、このような待遇になるのか」、という点を意識して行う必要があります。また、待遇決定のプロセスで考慮された要素を書面(チェックシートのようなもの)に書き止め、パートタイマーからの説明要求に応えられるように準備しておくことが必要ではないでしょうか。
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