| 5月25日の参議院本会議でパート労働法の改正案(政府案)が可決され、成立しました。主要な規定の施行期日は、2008年4月1日となっています。
今回の改正法の目玉は、限定的とはいえ、「パートタイマーであることを理由とする差別待遇の禁止」が明文化された点です(法8条)。すなわち、以下の3要件のすべてを充たしたパートタイマー(「通常の労働者と同視すべき短時間労働者」といいます)については、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用などの待遇に関して、パートタイマーであることを理由とする差別的取扱いが禁止されます。
| @ |
職務の内容(業務の内容・業務に伴う責任の程度)が正社員と同一であること |
| A |
期間の定めのない労働契約(反復更新によって期間の定めのない労働契約と同視することができる有期の労働契約を含む)を締結していること |
| B |
雇用の全期間を通じて、配置転換の範囲が正社員の場合と同一の範囲と見込まれること |
このような限定があるため、適用対象となるパートタイマーは、現状では少数派であると考えられます。また、この規制は、事業主に法的な義務を課すものですが、違反に対する罰則は用意されていません。そのため、この均等待遇に関する法改正は、事業主にとってそれほどインパクトのあるものとはいえないようにも思われます。
しかし、@「正社員とパートタイマーとの均等待遇」というテーマがクローズアップされ、行政や労働組合等からの周知・指導・圧力が強化される情勢にあること、Aこの問題は、個々の労働者の処遇という問題の枠を超え、パートタイマー全体の処遇に関わる問題であること、このような点を考えると、今回の法改正は決して軽視できないものです。
社会保険労務士としては、今後、厚生労働省が出してくる省令・指針・通達をふまえて、的確に事業主を指導していくことが求められています。
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