| 今回は、会社所有パソコンの私的利用について考えてみましょう。たとえば、「社員が机上の会社所有パソコンを利用して、業務とは無関係のホームページを閲覧すること」は、どの会社でも起こりうる問題です。
まず、このような行動が勤務時間中になされる場合は、労務提供義務の一環としての職務専念義務(労働者は、実効的な労務提供を行うために、勤務時間中は、職務に専念しなければならない)に違反する行為と評価することが可能です。したがって、管理者が労働者のこのような行動を発見した場合には直ちに注意し、度重なる場合には書面で警告、更には懲戒処分に至るというプロセスをたどることになります。
では、休憩時間中になされるホームページの私的閲覧については、どのように考えるべきでしょうか。最近では、就業規則の中に「会社所有パソコンの私的利用は、勤務時間の内外を問わず禁止する」旨の規定が置かれることが、少なくありません。かりに休憩時間内であっても、会社所有パソコンは、会社の財産ですから、それを業務とは無関係に利用することを禁ずる規定は、「会社の財産権の保護」という見地から合理性ありと言えるでしょう。たとえば、休憩時間の大半を私的なホームページ閲覧に費やしているといったケースは、当然、問題視すべきです。
ただ、休憩時間中に私的なホームページ閲覧がなされた場合に、それをすべて「問題行動」と評価してよいかは疑問といわざるを得ません。休憩時間は、労働者にとって貴重なリフレッシュのための時間であり、微細な点にまで立ち入って、労働者の行動を規制するのはいかがなものかと思います。短時間の閲覧であって、休憩終了後の業務再開時には頭を切り替えて職務に専念できているのであれば、あえて問題視する必要はないというのが、私の考えです。
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